R410A代替冷媒 R470A (RS-53)

R470A(RS-53)の商品について

GRIT(Gases, Research, Innovation&Technology)社は、英国 RSL(Refrigerat SolutionsLimited)社と提携し、HFC冷媒の新シリーズ、地球温暖化係数(GWP値)を極めて低く抑えた「 RSシリーズ」を開発しました。このRSシリーズは、現在一般的に使われているHFC冷媒からの直接転換つまりドロップイン代替冷媒としての解決策となります。特許取得済みです。

R410Aの代替冷媒R470A(RS-53)

発電量 冷媒番号 GWP 用途 特徴 置換対象ガス|GWP
RS-53 R470A 909 家庭用エアコン、
業務用エアコンなどの空調機
低GWP
不燃性
装置改造不要
R410A|2090

充填容器仕様

容器形態 充填量 寸法 重量 サイホン管 備考
12.5 L 10kg φ184×H506 mm N.Dkg 有り
15.5 L 10kg φ220×H532 mm 3.8kg 有り NRC容器(調整中)
61 L 54kg φ300×H1143 mm N.D.kg 有り
900 L 815kg φ860×H2374 mm 562kg 有り

このようなところに最適です

R410Aの空調機を使用している企業

オフィス、食品、小売店、飲食店、学校、漁港、病院、福祉施設

代替冷媒の背景

元々R410Aはモントリオール議定書及びオゾン層保護法に基づき2019年に国内生産が全廃されたR22の代替冷媒です。

オゾン層を破壊しないために開発されたR410Aですが、地球温暖化係数(GWP)がまだ2,090と高いため、さらなる地球温暖化防止のため地球温暖化係数の低い冷媒が必要となります。
ご紹介する製品R470A(RS-53)はR410Aと比べ、性能はほぼ同等なうえに地球温暖化係数が低減されます。

東横化学の取り組み

環境省と経済産業省による代替フロン分野での2050CN(カーボンニュートラル)に向けた今後の取り組みについて、当社でも以下の内容に取り組んでいきます。

キガリ改正の着実な履行

高GWP冷媒の供給が減少することから、現在市中にある冷凍空調機器の補充用冷媒が不足する問題に配慮し、
・ドロップインやレトロフィットによる、既存の機器における冷媒転換の可能性を検討。
 安全性の確保(適合可能な低GWP冷媒種での対応、機器の耐圧性能確認)
・再生冷媒の有効活用
 予期される足元の冷媒不足に対応しつつ、将来的には低GWP冷媒に移行。

Gases, Research, Innovation & Technology S.L 社 R470A

R470A(RS-53)のメーカーであるGRIT(Gases, Research, Innovation & Technology)社はスペインの産業用液化ガスの販売、貯蔵、開発を専門とする会社です。
特許を取得しているためR470A(RS-53)を開発できるのはこちらの会社だけです。

会社概要

会社名 Gases, Research, Innovation & Technology S.L.
設立 2001年
所在地 El Punsic, plot 8.3. 08279 Avinyó, Barcelona,Spain
従業員数 36人
売上高(FY19) 32億円
充填ライン 7ライン
充填量 12~15kTon
受賞歴 SME Award 2020(革新的中小企業賞MINECO in Spain)
製造品目 代替冷媒ガス・自然冷媒ガス・洗浄溶剤・エアロゾル
泡断熱材料・医薬材料・化学材料・食品材料

GRIT社 取り扱い冷媒

製品名 冷媒番号 GWP ODP 置換対象ガス|GWP
RS-24 R426A 1510 0 R-12|10900 R406A|1940 R409A|1580
RS-44b R-453A 1770 0 R-22|1810 - -
RS-45 R-434A 3250 0 R-22|1810 - -
RS-50 R-442A 1890 0 R-404A|3920 R507A|3990 -
RS-51 R-470B 746 0 R-404A|3920 R507A|3990 -
RS-52 R-428A 3610 0 R-502|4660 R22|1810 -
RS-53 R470A 909 0 R410A|2090 - -

特徴

特徴① R410Aの代替冷媒 低GWPで冷却能力はほぼ同等です

同等のエネルギー効率と冷却能力

R470A(RS-53)は、R410Aと同様の熱力学的性能を持ち、同等のエネルギー効率と冷却能力を有します。

低GWP、消費電力削減

R-470A(RS-53)のGWPは909であるのに対し、R-410AのGWPは2,090であり、この結果GWPは53%低減できます。
低GWPなうえ、冷却能力はR410Aとほぼ同等なので代替するだけで環境負荷が少なくなります。消費量も少ないため消費電力も抑えることができます。

特徴② ダイレクトドロップイン冷媒

装置改造不要、交換作業が容易

R470A(RS-53)は、R410Aの機器に使用されている材料と互換性があり、R410Aに使用されている潤滑油にも互換性があるため、既存の潤滑油を変更する必要ありません。その結果、ガスの交換作業がとても容易です。
この2つのメリットによりR470Aはダイレクトドロップイン冷媒と呼ばれています。

R410AとR470Aの特性比較

R410AとR470Aの特性比較です。特性上大きな違いはなく、ほぼ同等です。

特性 R410A R470A (RS-53)
分子量 g/mol 72.6 84.43
燃焼性 不燃性 不燃性
沸点 (1atm) -51.4 -62.7
-60.5 -80.8
臨界温度 71.3 88.7
160.4 191.7
臨界圧力 bara 49.00 55.91
psia 710.6 810.8
液体密度 (25℃) kg/m3 1059 1101
飽和蒸気の密度 (25℃) kg/m3 64.87 61.47
沸点における気化潜熱 kJ/kg 273.0 268.5
熱容量常温(25℃&1 bara) kJ/kg.K 0.700 0.749
定圧熱容量(25℃&1 bara) kJ/kg.K 0.823 0.854
Cp/Cv (25℃&1 bara) 11.755 1.141
蒸気圧 (25℃) bara 16.57 18.43
psia 240.4 267.3
蒸気粘度 (25℃&1 bara) cP 0.0133 0.0130
液体粘度 (25℃) cP 0.118 0.139
液体熱伝導率 (25℃) W/m.K 0.0892 0.0846
表面張力 (25℃) N/m 0.00521 0.00623
液体の比熱 (25℃) kJ/kg.K 1.71 1.58
地球温暖化係数 GWP 2.090 909
空気中の可燃性限界(1atm) vol% none none
吸入暴露 (8h/day)&(40h/w) ppm 1000 1000

R410A代替冷媒 R470A (RS-53)の電話でのお問い合わせ

事業開発室、ガスソリューション事業部
担当:竹下、渡邊、内山
TEL:044-435-5878(直通)